生きると言う事 [生と死]
年の瀬を何時ものように迎えても慌ただしさという感じを持つ事が無くなりつつある気がし
ていますが、それは母があの世へ旅立ってから二年が過ぎて三回忌も済ませて少しは気持に
余裕が出来て来たのでしょうか、母からは人間が生きて行く上で良い事も、悪い事も、ピン
からキリ迄教わった気がします。
人は自分の前にある困難な現実から逃げてはいけない、しっかり勇気を持って立ち向かって
行く事が何より大切な事なのですよと身を以て教えてくれたのだと思っています。
母は生前まだアルツハイマー認知症になる前の健常だった頃『わたしは家族を含め他人に迷
惑をかけてまで生きていたくない、自分で食事が出来なくなったり、下の排泄が出来なくな
ったりした時、とても生きていられないから出来る事ならそうならない様にころりと死んで
しまいたい』等と常に日常の会話の中で話していました。
良く生きて、良く死にたいと私も思いますが、生まれるときも自分が産まれたいと思ってこ
の世に出て来た訳でもなく又死ぬときももう死にたいから死にますよと言ってこの世を去る
訳でもありません。
この世に生まれた以上精一杯努力を積み重ねて自分が生きた軌跡を自分の歴史として己の心
に残す事なのだと私は思っています。
時間と言うのはフィルターの様なものでいろいろな苦難や困難をも、苦悩を通して傷ついた
さまざまな心の傷も少しづつ濾過してくれるものなのですね。
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