癌との闘い [病気]
私の人生も終わりなのかも知れないと云う思いが頭を霞めて行きました。
手術日迄の数日が自分の考え納めとなるかも知れない、そんな気持が行ったり来たりして惑わ
される日々だった事を思い出します。
痛みは続いていました。繰り返す波状攻撃に苦しむ時間の限りなく長く感じた事か、看護士さ
んが痛みを我慢しても何の得にもなりませんよ、夜遅くともナースコールで呼んで下さいと言
ってくれて点滴に依る痛み止めを処置してくれ、ゆっくりと時間をかけてやりましょうと。
良く眠れない夜の時間の経過が何と遅い事か、病室の天井を見上げながら鬱になって行く己の
心を感じていました。
内視鏡の検査の後はずっと下血が続いていてトイレに幾たびに言われた通りナースコールで看
護士さんに知らせる毎日でした。
手術費の五日前の日医師から胃カメラの検査をしましょうとのお話がありました。
もしかして胃にも疑いが及んでいるのだろう、もう不安の揺らめきに襲われて自失の境地にな
っている己の気持の萎え方をひしひしと感じて、又もや情けなくなるばかりでした。
しかし胃カメラの検査結果は胃には異常なしと云う診断に少しだけ安堵の思いになった事がせ
めてもの救いでした。
次の日今迄以上の激しい激痛に襲われナースコールボタンを押していました。
看護士さんに呻きながらその事を伝えると、今医師を呼びますからと言いながら痛み止めの処
置をしてくれて、優しい言葉でフォローしてくれながら付き添っていてくれた事が何れ程励み
になった事でしょう。
癌の大きさは6センチ位だそうです。それがあるために腸の蠕動運動によって腸が手繰られて
腸重責を起こし腸閉塞寸前になっていると云う診断でした。
今迄の人生にあってこんなにしょぼくれたのは初めての経験となりました。
しかしもう一人の自分は癌と闘う強い気持の面を持って、これからの事を思考していました。
よし、頑張って闘病するぞ!
2009-12-12 10:23
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